乙一「死にぞこないの青」

　飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現れた。まだまだ乙一。
　ホラー的な内容のいわゆる「黒乙一」側の作品。主人公の小学生が先生にいじめられてーというストーリ０展開なのだけど、これまた評判の描写力によって、その様子が非常に巧みに表現されていて、ホントこの先生の憎いこと！ 本をぼろぼろに破り捨てようかと思いました。暗い話は俺はあまり好みませんゆえに、この作品は好きでも嫌いでもない評価ということで。