乙一「さみしさの周波数」

tagosaku2004-07-07



 「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…"未来予報"。ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう"手を握る泥棒の物語"。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。
 切なさ系の短編です。角川スニーカー文庫ってライトノベルですよね? ライトノベルの文庫から出版されてるのに、ちょっとしたハートフル小説的な内容。主人公らの設定年齢が、大体10代から20代にしてあるからそういうことになるのかしら?(よく知りません) 嗚呼、甘酸っぱい青春時代。思い出すね、高校生の頃を。アニメとか漫画とか、えーと他には富士見ファンタジア文庫。そういう意味で涙がちょっと出てきました。もちろん、作品にもですよ(笑)。好きかも。