ピアノ・レッスン

tagosaku2003-09-16



 1993年オーストラリア映画。19世紀半ば、6歳から口をきくことをやめたエイダは娘フロラとピアノとともにニュージーランドへやってきた。彼女にとって、言葉であり全てであるピアノを、夫は重すぎると浜辺に置き去りにしてしまう。一方、原住民と同化しているベインズはエイダに魅せられ、ピアノを自分のものにし、自分の要求に応じるたびに、キー1個をエイダに返すという提案をするが……。カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。「ベティ・ブルー」との関連で。
 貴族の象徴であるピアノ(あくまで俺のイメージ)と未開の地ニュージーランドとの対比という映像にBGMとして流れる美しいピアノの旋律がこの映画の芸術性をより一層際立たせる。こちらも「ベティ・ブルー」と同様に野郎よりも女性が観るべき映画ということで主人公の感情は理解できたり出来なかったりした部分もあるけれど、これも一つの女性像ということなのだろう。好きでも嫌いでもない。