森博嗣「工学部・水柿助教授の日常」

tagosaku2005-05-27



 水柿小次郎三十三歳。後に小説家となるが、いまはN大学工学部助教授。専門は建築学科の建築材料。よく独身と間違われるが、二歳年下のミステリィ好きの奥さんがいる。彼はいつしか自分の周囲のささやかな不思議を妻に披露するようになっていた。きょうもまた、あれが消え、これが不可解、そいつは変だ、誰か何とかしろ!と謎は謎を呼んで…。
森博嗣私小説的作品。一応フィクションという設定だけど、ほぼノンフィクション。工学部の建築学科の日常的な風景を森博嗣氏から見た目線で、ユーモラスに描かれているってのがベースになるのかな。そこにちょっとしたミステリィが入ってくるからミステリィ小説と(笑)。まぁ森博嗣っていう人間を知ってる人間には面白いのかもしれないけれど、一見さんお断りのようなところもあります。でもこーいうのが大好きなんです。