森博嗣「スカイ・クロラ」

tagosaku2005-05-11



 僕はまだ子供で、ときどき、右手が人を殺す。その代わり、誰かの右手が、僕を殺してくれるだろう-。近未来を舞台に、戦闘機パイロットである「僕」の日常を描き、「死とは」の問いに挑む。
 似て非なる森博嗣。いつも講談社ノベルスからではなくて、中央公論社から。お題は飛行機。森博嗣氏っぽい工学的な要素も若干ありますが、基本的には純文学風な文体。いつもの森ミステリィでも垣間見える森文学が、この小説ではふんだんに使われております。続編があるそうなのでそれも読んでみましょう。好きかも。