マルドゥック・スクランブル

tagosaku2004-11-23



 なぜ、私なの?―賭博師シェルの奸計により、少女娼婦バロットの叫びは爆炎のなかに消えた。瀕死の彼女を救ったのは、委任事件担当官にしてネズミ型万能兵器のウフコックだった。高度な電子干渉能力を得て蘇生したバロットはシェルの犯罪を追うが、その眼前に敵方の担当官ボイルドが立ち塞がる。それは、かつてウフコックを濫用し、殺戮のかぎりを尽くした男だった…弾丸のごとき激情が炸裂するシリーズ全3巻発動。
 少女と敵と武器のお話。本編の三分の一をポーカー&ブラック・ジャックで占められているが、そこで語られる勝負哲学に人生哲学を被せて描かれるのが面白いこと面白いこと。片仮名ルビの韻踏みの言語センスもナイス。勿論、メイン(であるはずの)戦闘シーンも細かい描写がステキやん。全三巻という長さが疲れると言えば疲れるのですが、まぁモナコマカオ、ベガス好きには楽に読む進めることができるでしょう。大好き。