ビッグ・リボウスキ

　1998年アメリカ映画。“デュード”と呼ばれる無職の中年男ジェフ・リボウスキ（ジェフ・ブリッジス）は、ある日見知らぬ男たちから同姓同名の大富豪リボウスキと間違えられて暴行を受けてしまい、その賠償金を要求すべく富豪宅へと赴いた。しかし、時あたかもリボウスキ夫人が何者かに誘拐されており、デュードはその身代金受け渡しの役を引き受ける羽目になってしまう…。
　ついに見つけましたコーエン兄弟の名作。主人公は無職の中年と主役とは全く反対のポジションにいるような映画ですが、その人間模様が面白さを生むのです。ベトナム帰りのおっさんが間違って車を叩き壊すところなんかは、完全にコントのそれ（非常によくあるパターン）なのに畜生め笑ってしまったではないか（笑）。悲劇でもあり、喜劇でもあり、人間ドラマを書かせたら世界一の兄弟やなぁとしみじみ思う秋。好きです。