乙一「夏と花火と私の死体」

tagosaku2004-07-01



 九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?
 ネット上に転がっている、いや、この本を読んだ人間が語る書評として、必ず評価される”死体の目線”とその類まれなる”描写力”によって、乙一ホラーの世界に誘われてしまいました。オチも見事に決まってサスペンス的要素もバッチリ。若干16歳のときにこれを書き上げたその才能に嫉妬しつつも面白いですってば。畜生めとか思いつつも、大好きです。