村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」

tagosaku2004-03-01



 コインロッカーを胎内としてこの世に生まれ出たキクとハシ。罪の子ふたりの心に渦まく愛と憎悪。廃墟と化した東京の上空に、華やかなステージに、そして南海の暗い海底に強烈な破壊のエネルギーがほとばしる。巨大な鰐を飼う美少女アネモネの願いは?鮮烈なイメージで織りなす近未来小説の大きな序章。
 芥川賞の選考委員ということで最近顔をちょこちょこ出してた村上龍氏の有名作品。読む人間をトリップさせるような近未来チックな世界観と一気に読ませる勢いが凄い。醸し出すその世界観はもうひとりの村上さんにも通ずるところがあるようなないような。面白いです。大好き。