森博嗣「六人の超音波科学者」

tagosaku2005-07-13



 六人の科学者が集う土井超音波研究所。そこに通じる唯一の橋が爆破され、山中深くに築かれた研究所は陸の孤島となった。仮面の博士が主催する、所内でのパーティの最中に死体が発見される。招待されていた瀬在丸紅子たちは真相の究明に乗り出すが…。森ミステリィの怜悧な論理が冴えるVシリーズ第七弾。
 これこそ森ミステリィの真骨頂。タイトルからして理系らしさが丸出しのこの小説。中身も研究所が舞台ともあって理系の人間からしたらワクワク。そして無響室という単語。電波を扱ってる人間としては、その描写がやけにリアルに感じるわけで。そこで殺人。楽しくないわけがない。トリックストーリーその他は標準ですが、設定に完敗。大好きです。