西尾維新「ヒトクイマジカル」

tagosaku2004-05-04



 「……具体的に、あなたは何の研究をしているのですか? 木賀峰(きがみね)助教授」「死なない研究――ですよ」永遠に生き続ける少女、円朽葉(まどかくちは)をめぐる奇怪極まりない研究のモニターに誘われた“戯言遣い”こと「ぼく」は、骨董アパートの住人・紫木一姫(ゆかりきいちひめ)と春日井春日(かすがいかすが)とともに京都北部に位置する診療所跡を訪れる――が、そこに待ち受けていたのは凄絶な「運命」そのものだった!“一人で二人の匂宮兄妹(におうのみやきょうだい)”――“殺し名”第1位の「匂宮」が満を持して登場する、これぞ白熱の新青春エンタ。<戯言シリーズ>!
 もうここまで来るとファンタジーですなぁ。トリックもそこそこに新青春エンタ色全開といった感じです。キャラ立ちしているのは相変わらずに、今作では機関やら何やら大きな存在をちらつかせてくれます。こーいう伏線がとても気になるタイプの自分としては、ワクワクしまくりでございます。結構厚めだけど、さらりと読めるのがこのシリーズのいいところでしょうか。好き。