宮部みゆき「魔術はささやく」

tagosaku2004-02-23



 それぞれは社会面のありふれた記事だった。一人めはマンションの屋上から飛び降りた。二人めは地下鉄に飛び込んだ。そして三人めはタクシーの前に。何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。さらに魔の手は四人めに伸びていた・・・・・。だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。日本推理サスペンス大賞受賞作。友人からの借り物。
 もう有名すぎるくらいの宮部みゆきに今更チャレンジ。サブカルチャーよりもメインストリームを好む自分としては、高校生が主人公のごく溢れた日常にちょっとした出来事が加わってサスペンスになっていく展開に、ワクワクして手が止まらずに東京へ行くバスの中で一気読み。面白いです。皆持ってるから周りに聞いてみれば、実は持ってるとかいうパターンが多そうな作家さんなので、聞いてまわろう。大好きです。